失われた公演

グループ・野原 第1回公演
『自由の国のイフィゲーニエ』 『おねしょ沼の終わらない温かさについて』

公演団体

グループ・野原

作(『自由の国のイフィゲーニエ』)

フォルカー・ブラウン

翻訳(『自由の国のイフィゲーニエ』)

中島裕昭

作(『おねしょ沼の終わらない温かさについて』)

西尾佳織(鳥公園)

演出

蜂巣もも

宣伝美術

増永紋美

公演日程

2020年6月12日(金)~6月16日(火)

会場

こまばアゴラ劇場

コメント

この公演チラシはところどころ真っ白な空白地帯がありますが、これは公演当日手にするチケットに、本来書かれているはずの絵やあらすじが印字され、来場すれば全て見ることができるという仕掛けのものでした。チラシの紙質は光沢があり、サラサラと手触りもよく、持って帰って家に保存したくなるようなものを目指し、打合せしてきました。

チラシの入稿を控えた4月頭、都内各所の公演が中止となっていき、6月に本番を控えた私たちも予算の確保のため、真っ先にこのチラシを刷ることを諦めました。

このチラシの空白部分は、私たちが今生活しながら、演劇は可能なのか、あるいは、安全に観ることは出来るのかという疑念を肌身で感じて、揺れ続けている現状を投影し、息をついてゆっくりと反芻するゆとりを与えてくれているようにも思えます。無くすことや、見えないふりは出来ない空白。

来年2021年4月には、この企画で行うはずだった二本の演目のうち一本をこまばアゴラ劇場にて上演します。空白を埋めることなく、同居するように上演できればと思っています。

蜂巣もも(グループ・野原)/2020年11月10日(火)

関連リンク

https://www.gokikai.net/

資料提供

グループ・野原

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