劇団櫂人 第6回公演
『七人みさき』
公演団体
劇団櫂人
作
秋元松代
演出・美術
篠本賢一
イラスト
村上洋子
レイアウト
前嶋のの
公演日程
2020年6月18日(木)~6月29日(月)
会場
武蔵野芸能劇場 小劇場
コメント
劇団櫂人は、2011年に旗揚げしたシニア劇団です。
劇団員は子育てを終えた主婦やリタイアした男性などが中心になり、一年に一回の本公演、そのほかアトリエ公演などを行ってきました。
シニア劇団ではあっても、上演活動は真剣そのもの、アマチュアだけどアマチュアとは言わせないぞという昭和世代の根性論で奮闘し、これまで賛同も得てまいりました。
前年の秋元松代作「かさぶた式部考」の好評を受け、今度は同じ作者の「七人みさき」の上演を企画し、稽古はすでに立ち稽古に入っていましたが、全国の感染者増加、政府の待機要請などを受け、3月下旬、この公演を延期することにしました。
延期を決めた時期には、本番の6月の状態がまだ見えておらず、もしかしたらできるかもしれないという声もありましたが、この劇団がシニア劇団であることが、延期への決断を速めたようです。
メンバーの中には、ガンなどの大病を患ったことがある方が少なからずいました。また、年齢的に親の介護、家族が闘病中である方もおられます。この感染症は、うつされることと同様、いえ、それ以上に、うつしてしまうかもしれないというリスクに配慮しなければなりません。郊外から稽古場に通う者には、都心を経由し電車移動することも危惧されました。
仮に公演時期に状況が好転していたとしても、その間、稽古が十分できないのでは、意味がありません。実際、普段使っている公共施設も利用できなくなっていました。
演劇は死なない――。公演を延期し、自宅待機の日々が続いていてもそんな思いを漠然と抱いていました。私の活動に限らず、歴史的にみても演劇は、疫病、戦争、迫害など、様々な惨禍をしたたかにくぐり抜けてきたのです。
公演をしていたはずの6月に、劇団は感染予防に配慮したうえで活動を再開しました。
上演を見据えた活動は先延ばしされますが、こんな時にこそ演劇をもっと学ぼう、ということで、客演メンバーも含めて勉強会をしています。
力を蓄えて、また皆さんにお会いできることを願って。
篠本賢一(劇団櫂人芸術監督)/2021年2月3日
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資料提供
劇団櫂人